僕の頭の中の悪霊~作家志望の雑記ブログ~

小説家になりたい人の書評メインのブログ。小説の創作論や、漫画アニメのサブカル、箱根駅伝のことなども語ります。

小売業でもフランチャイズチェーンの本部に就職しない方がいいと思う、僕なりの経験談。

どうも管理人です。

ネットで就職について見ていると、飲食や小売などのサービス業は毎年不人気です。

僕自身はそういった接客業は尊い職業だと思うので決して悪い仕事だとは思わないのですが、僕自身は、そんな小売業の中でもフランチャイズで展開している会社に勤めていました。しかしフランチャイズの会社に勤めることはお勧めしません。

その理由を書いていきたいと思います。

※個人的な見解なので、それは違う! と思う方もいるかもしれません。

 参考程度に見ていただけると幸いです。

 

▼まずフランチャイズ企業と普通の小売業の違いは?

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まず、小売業の中でもフランチャイズで展開している店舗は他の小売りと何が違うのでしょうか。

色々あると思いますが、一番の大きな違いは社員が店員なのか、そうじゃないのか、の差です。

フランチャイズで展開している企業は、コンビニが良い例で、基本的にはオーナーを募って、そのオーナーに店舗の営業自体はやってもらっており、社員は一部の直営店を除き、基本的には店舗で働くことはありません。

スーパーなどの小売は、アルバイトも多くいますが、社員も店舗で働いていますよね。

この点が働く側の目線として一番大きな違いなのではないでしょうか。

じゃあフランチャイズの社員は一体何をやっているのかというと、一部の経理とか総務とかの部署に行く人以外は、スーパーバイザーと言われる、オーナーたちを本部として指導する立場で店舗を巡回し、経営に関するアドバイスなどを行っています。

 

これだけの話を聞くと「店舗に立たなくて良いから同じ小売でもフランチャイズ展開の企業の方がいいじゃん!」と思うかもしれません。

僕も最初はそう思っていました。

ここから先は個人的な価値観の話でもあるため、納得できない方は聞き流してもらって構いませんが、同じ小売なら絶対にスーパーなどの社員も店舗を運営する方が僕は良いと思っています。

 

▼理由① 結局販売しているのは店舗の人間。

まず小売業であるからにはどちらも、物を仕入れて、その物をお客さんに買っていただいて、それで利益を出しているのが基本的な原則です。

まぁ実情は大体の会社はそれ以外にも利益を出す仕組みを作っていると思いますが、一旦それは置いておくことにします。

商品がいくつ売れるのかって、陳列方法とかの売り方次第でも大きく変わってくるので、スーパーバイザーになるとそういったことを提案して、自分の担当しているオーナーさんの店の売上を伸ばす努力をするわけですね。

それでそういった施策がいくらか数字的にも成功して、多少なりとも売上が上がって、やった、俺仕事デキる奴! 優秀! とかスーパーバイザーは思うわけです。

 

でも忘れてはいけないのは、実際に店舗に立って運営しているのはスーパーバイザーではなく、オーナーと、そのアルバイトたちです。

陳列ひとつで売上が変わるのと同様に、接客ひとつでも売上っていうのは大きく変わってきます。

じゃあスーパーバイザーと実際に店舗に立っている店舗スタッフのどちらが売上に大きく貢献しているか? というと、間違いなく店舗スタッフです。たまに「俺が売上をあげた!」とか思いあがっているスーパーバイザーもいますが、確実に店舗スタッフです。

 

その証拠に売上不振店の多くはスーパーバイザーがいくら頑張っても売上を大して上げることができません。

しかし、優秀なオーナーが店舗を運営しだすと売上がびっくりするくらい向上します。

何度も言いますが、スーパーバイザーがいくら頑張っても売上は上がりません、でもオーナーが頑張れば売上は変わります。

本部社員ができることって非常に限られているんですね。

僕はそれに気がついた時、個人的には「じゃあ一体僕ら社員って何ができるんだろう」と思いました。

 

▼理由② それがあって、店舗スタッフ以上にスキルが身につかない。

よくネット上では、小売業はスキルが身につかないとか書かれていますが、そんなことはないと思います。

接客とか陳列スキルだとか、小売業の仕事は結構多岐に渡るし、誰にでもできるように見えて、なかなか奥深い仕事だと思います。

実際に町に買い物行ったりなんかすると、「あーこの店良いサービスだったなぁ」って感心できる店って少なくないですか?

人を満足させるって結構難しいし、中には変なクレームを言ってくるお客さんだっている。アルバイトをまとめたりとか仕事内容はかなり総合的です。そういったことを完璧にこなそうと思うと決して誰にでもできる仕事ではありません。

 

しかし本部社員であるスーパーバイザーに関してはどうでしょうか。

まず彼らは接客をしません。そりゃあ店舗に行った時にたまたまお客さんに声をかけられて接客をすることはありますが、基本的にはしません。

だから当然、接客スキルは身に付きません。

そしてアルバイトをまとめたりなんかもしません。

本部社員だから取引先とかと打ち合わせしたり……とかもあるように見えますが、多くの場合、スーパーバイザーくらいの立場だったらそんな仕事もありません。基本的に話す相手は自分の担当する店舗のオーナーです。

 

じゃあ何のスキルが身につくかっていうと、本当に何も身に付きません。

やる仕事が結局、どうやって売っていくか、というオーナーに対しての提案がメインであるわけなので、何となくの分析をするだけです。

しかも若手の社員なんかはオーナーよりも知識がないわけなので、そんな社員が人生を懸けてフランチャイズしているオーナーに適当な提案と指導をするという意味不明な現象さえ起きています。

そのくせ、本部社員の多くはオーナー達を少し小馬鹿にしている人が多いです。

しかし大体のオーナーたちは他社である程度仕事をしてきている人がほとんどです。

本部社員は何となく早い段階で「こちらが強い状況で人の上に立つ」という立場になるため、勘違いしてしまう人が多いのでしょうが、小馬鹿にされるべきは本部社員の方だと僕は思います。

 

▼理由③ 何のスキルも身につかないからつぶしが利かない。

さて、本部社員と言っても先に上げた通り、何もスーパーバイザーだけではありません。

だから人事異動とかでスーパーバイザーを長年勤めて来た人が本部の内勤の仕事をすると、ボロボロであることが多いです。少なくとも僕の会社はそうでした。

まず普通に本部にかかってくる電話に出ることすらままなりません。それは普段、担当しているオーナー以外と電話で話したりすることもないからです。

中には取引先にメールを送ることすらままならない人もいます。

簡単に言えば、とても社会人とは思えない状況なわけです。

かと言って当然、店舗に立っている時間も少ないため、接客に関しても別に何かできるわけではない。

これが30歳くらいならまだいいですが、40歳くらいの人がこうなっている姿を見るとかなり悲惨でした。もう新しいことを覚えるのも難しいですしね。

小売業に所属しておりながら、販売もできないし、かと言って普通の会社勤めも難しい。非常につらい状態になるわけです。

だからそういう人はまたスーパーバイザーに戻ったりするんですが、人間的な成長はいつまで経ってもない人生で終わります。

 

▼僕がそういうことに気づいた理由。

そんな僕もスーパーバイザーをやっていました。

正直、かなり一生懸命仕事をしていて、プライベートの時間はほとんどありませんでした。基本的どの会社も担当の店舗数は多いから、忙しい事には忙しいんですね。

だから、仕事の忙しさでなんか仕事をやっている気になっていて、変な充実感がありましたし、やりがいみたいなものも当時はありましたね。

 

でも一転、内勤になってみると、今まで自分がいかに狭い世界でしか仕事をしていなかったんだろう、ということに気がつかされました。

上記で書いたように電話もまともに出れないし、メールもまともな文面で打てないという現象に自分自身直面してきました。

取引先とやり取りをしていると、自分よりも年下なのにしっかりしている方も多く、「今まで自分は何をやっていたんだろう……」と軽く絶望しましたね。

しかも本部の仕事なんて結局そこまで大した仕事なんでないんですよ。それなのにズタボロになってしまう自分がとにかく悔しかったです。

反対にその時、あぁ、店舗スタッフの方が何倍もためになる経験をしているなぁと気がつかされました。

僕はまだ若いうちに内勤になったので良かったですが、繰り返しますが、40歳くらいになって気がついても一切つぶしが利きません。

フランチャイズは店舗を展開していく上で、非常に効率的な仕組みですが、その本部に勤める社員が成長できる環境は整っていない、というか、販売をしないという時点で、小売業のくせにすごく中途半端で、成長なんてできっこないんです。残念ながら。

 

▼もし、スーパーバイザーをやるならもっと営業的な目線でやるべき。

スーパーバイザーという仕事を身になる仕事としてやるためには、もっと、営業的な目線でもってオーナーの方に接していくべきだと思います。

オーナー=取引先という目線で対応するんですね。

スーパーバイザーとオーナーって人にもよりますが、多くはなぁなぁの関係になってしまいがちで、あまりビジネス的な感じではなくなってしまいます。

むしろそういうような関係を推奨する人もいるくらいです。

でも他にも通用するスキルを身に着けたいのであれば、そういう関係からまず変えていかなくてはならないのだと思います。

そして自分がオーナーに提案したことについては責任をもって最初から最後まで対応する。提案したことで逆に売上が下がってしまったら真摯に謝るなども必要だと思います。

そういった細かい点からビジネス目線で行い、自分も店舗を運営している目線で仕事をすれば、まだ何も身につかなかった、という事態にはならないかと思います。

……個人的にはそれでも店舗スタッフの方が尊い仕事だと思いますが……。

 

▼まとめ

色々書きましたが僕は成長したい願望がある人は絶対にフランチャイズ本部に勤めてはいけないと思います。

逆に適当に生きて行けばいいやーっていう人には向いているからもしれませんね。

小売業の現場ばかり悪いイメージを持たれがちですが、フランチャイズの本部の方がよっぽど悪い仕事だと僕は思います。