箱根駅伝のスターが実業団に行って潰れてしまう理由。
どうも管理人です。
箱根駅伝は青山学院大学の原監督の政策のおかげかなんだかわかりませんが、年々人気が増してきているような気がしますね。
そんな中で箱根駅伝が選手を潰している、というニュース記事もちらほら見受けられます。
果たして本当にそうなのでしょうか?
僕の見解を書かせてもらおうと思います。
▼結論からいうと、無関係。
箱根駅伝が選手の将来を潰している。それについて結論から言わせてもらうと間違いなく無関係です。
この手の「箱根駅伝不要論」をよくニュース記事で見ますが、一体どんな根拠があって言っているのでしょうか。
マイナスどころか、むしろプラスの要素の方が明らかに大きいです。
なぜかって長距離選手の人口が比較的多いのは間違いなく箱根駅伝のおかげです。箱根駅伝があるおかげで、長距離選手を志す学生がたくさん出てくるわけです。
もし箱根駅伝がなかったら長距離選手なんてほとんどの人がやりたがりませんよ?
地味だし、練習はめちゃくちゃ辛いしで、他のスポーツに比べて良いところなんてほとんどありません。
原監督がよく、「サッカーとか野球に選手をとられないように陸上界を盛り上げないといけない!」と言っていますがこれは本当に正解で、盛り上がる要素がなければとてもじゃないけど、ほとんどの人がやらない厳しいスポーツなんです。
▼では、なぜ卒業後目立たなくなる選手が多いのか。
これはもうほとんどのスポーツ選手の宿命ともいえるのですが、選手って必ず引退する時が来ますよね。
陸上選手の場合、長くても多分35歳前後だと思うんです、現役でいられるのって。
で、野球選手みたいに高額の給料がもらえるわけじゃないから、現役引退後普通に働かなくちゃいけないんですよ。
中には指導者としての道を歩む人もいますが、それはほんの一握り。大半の人は普通のサラリーマン生活を余儀なくされるのです。
だから超悩むんですよ、実業団ランナーって。
このまま走り続けていいのかな、俺は引退したあと普通にサラリーマンできるのかな、って感じで。
だって、30歳で引退したとして、ほとんどの実業団は所属ランナーにまともな仕事はさせていないから、ほぼ未経験からサラリーマン生活をリスタートさせないといけないんてす。
しかも引退したあとの会社生活の方が長いという事実。
不安にならないほうがおかしいってもんです。
こんな不安な状況で競技に対するモチベーションを維持する方が難しいのは容易に想像できると思います。
▼そして目指すべき大会がない。
そして実業団に入るともう目指すべき大会といえば、世界陸上とかオリンピックになるわけです。
大迫選手とかのトップクラスは当然それらの大会を目指してモチベーションを維持できますが、その他の選手ではどうでしょうか。
現実的に世界大会に出場できるレベルの選手ってほとんどいないんです。多分候補になる人って10人くらいなものでしょう。
大量にいる実業団ランナーで世界大会を目指せるレベルはわずか10人くらい!
じゃあ、それ以外の選手は?となるとそこまで大きな目標がなく競技を続けていかなくてはならない。
そりゃあ競技に対する意欲はなくなっていきますよね。
原監督は青山学院大学の選手に対して「世界を狙える奴は実業団行ってもいいけど、それ以外は就職した方がいいよ」と言っていたシーンがありましたが、まさにその通りなんです。
走る広告塔としてだけの存在ではあんなに辛い競技をずっとなんてできないんです。
▼まとめ
実業団に入って多くの選手が伸び悩み、潰れていく理由、お分かりいただけたでしょうか。
箱根駅伝の走り込みが選手を将来的に潰しているという意見は大きな間違いで、実業団に入ったあとの生活が大きく関係しているのです。
これはもう陸上競技だけではなく、ほとんどのスポーツ選手の宿命なのです。
箱根駅伝ノート [ 酒井政人 ]
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