箱根駅伝当日エントリー変更はなぜ起きるのか?解説してみた。
どうも管理人です。
箱根駅伝って区間オーダーが発表された後、当日で補欠との入れ替え、いわゆる当日エントリー変更が起きますよね。
なんで当日変更するんだろう?と不思議に思う方もいると思います。
ちょっと解説してみますね。
▼まずリスク回避のため。
まず、リスク回避のため、という理由がひとつあります。
たとえば、もうほぼほぼ山登りの5区を走る予定でいる準エースと、華の2区を走る予定のエースがいるとしますよね?
首脳陣としてはこのふたりの配置ははっきり言って決まっているのですが、もし区間エントリー後、2区を走るエースがアクシデントで走れなくなったらどうでしょうか?
チームには他に2区を走れるような選手はいません。走れるとしたら5区の準エースの選手……でも彼はもう5区にエントリーしてしまっているから変えられない!
この場合、区間エントリー時に、5区の選手を山登りのサブ的な選手にし、補欠に準エースを置いておけば、当日2区の選手にアクシデントがあっても準エースを置くことができます。
当然なにごともアクシデントがなければ、5区に予定通り準エースを当日変更で配置すればオッケー、という体制です。
すっごい単純な例でしたが、ほとんどの当日エントリー変更はこのリスク回避のために行われています。
準エース格の選手が最初のエントリーでは補欠に入っていることが多いのは、どの区間に何が起きてもいいように。という意味合いです。
▼1区の選手を見定めるために、あえて走らない選手を1区に。
あとはこんな理由も。
近年の箱根駅伝は基本的に1区は高速展開で、出遅れると地獄を見ます。
そのため、エース格に近い選手を置かざるおえないというのが現状です。
今回の箱根駅伝も、どの大学であってもチーム内上位の選手をエントリーしていました。
ただし高速展開なのはここ10年くらいの話で、以前は牽制し合いすぎてスローペースになる展開が当たり前でした。
今でももし、1区の区間エントリーの中に、誰も積極的な選手がいなければおそらくそうなるでしょう。
スローペースになると何が起こるか、それはエース格を置くのがめちゃくちゃもったいない。という現象が起きます。
スローペースであればエース級意外の選手でも十分対応可能で、そこにエース級を費やすなんて、愚の骨頂です。
スローペースになるか、ハイペースになるか、1区のメンバーを見ればだいたいわかるので、それを見定めた上で1区にエース級を置く、という大学もあります。
そういった大学は1区にほぼ絶対に走らない選手を最初から区間エントリーしたりするわけです。
▼さらに例外も?
今年の箱根駅伝ですが、青山学院は区間エントリーの段階で10区吉永主将を配置しておりましたが、結果として当日変更で走ることはありませんでした。
おそらくですが、もともと吉永選手は走る予定はなかったのですが、走れないけど主将として頑張ってきたから最後に10区に形だけでもエントリーしよう、という監督の気持ちだと思います。
あくまで、予測にしかすぎませんがこんな理由で当日変更をすることもあります。
▼まとめ
知り合いに箱根駅伝の当日変更って監督の気分なの?と聞かれたことをきっかけにこの記事を書きました。
当然、気分なんかで選手の区間配置を当日になって変更するなんてことはしません。きちんとした理由があっての当日変更です。
区間エントリーの段階で様々な思惑が各大学にあり、まさに勝負は既に始まっているといっても過言ではありません。
箱根駅伝ノート [ 酒井政人 ]
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