僕の頭の中の悪霊~作家志望の雑記ブログ~

小説家になりたい人の書評メインのブログ。小説の創作論や、漫画アニメのサブカル、箱根駅伝のことなども語ります。

実は優秀?作業服のワークマンで買える衣料品

どうも管理人です。

今日はちまたで有名なワークマンについて書いてみたいと思います。

 

①実は優秀?作業服のワークマンで買える衣料品


近年、ユニクロ・ジーユー(ファーストリテイリング社)に代表されるファストファッションが流行です。


少し前まではユニクロの衣料品は「恥ずかしくて着れない」という声もありましたが、年々その品質・デザインは向上し、今やひとつのブランドとして確立されていると言ってもいいでしょう。


そんな「安くて良い衣料品」が流行の中で、一見、あまり関係のありそうにない「作業服のワークマン」で販売されている衣料品がそのコストパフォーマンスの高さから注目を浴びています。

 

②そもそもワークマンってなに?


ワークマンは群馬県高崎市に本部を置く作業服作業用品店のフランチャイズチェーンで、その名前の通り販売している商品は「ホワイトカラーではなく、ブルーカラー」の客層をターゲットにしており、作業服業界では圧倒的シェアを持っている企業となっています。


フランチャイズチェーンの強みを活かして順調に出店を重ね、現在、北は北海道から南は沖縄まで全国展開しており、店舗数は811店舗です。(2017年11月末現在ワークマンHPより)。


「やる気わくわくワークマン」と演歌歌手の吉幾三さんが歌うCMが有名で(現在このCMは放映されていません、理由は後程記載します)、現状6期連続で純益更新をしており、小売業にしては珍しく常に成長を続けている企業となっています。

 

③バイク乗りの口コミで広まった『イージス』


何度も強調しますがワークマンは「作業服」の販売を行っている店舗です。
当然、商品を企画・買い付けをするバイヤーもその枠組みで店舗に並べる商品構成を行います。


その環境下で販売された「イージス透湿防水防寒スーツ」は簡単に言えば「防寒合羽」なのですが、過酷な環境で作業をするワーカーでも納得できる防水性・防寒性を備えた商品でした。


これが当初のターゲットとは別の「作業員」ではなく、「バイク乗り」に「すごく暖かい!」と非常に評判で、すぐに完売となったのです。
ワークマンはエブリデイロープライスを企業として掲げており、それによって販売している商品は他社と比べて安価です。安価な中で、当然作業に使用する商品なのである一定の品質は必要不可欠となっています。


バイク乗りにとっては上下で何万円もするバイク用防寒合羽がワークマンでは上下で4,900円(現在のイージスは6,800円)で購入でき、かつ品質もまったく問題ない、そういった点から当初は想定していなかった客層のニーズに商品がマッチし、その後、イージスは毎年多くの店舗で在庫切れになる人気商品となったのです。


また、驚くべき点としてこの商品の良さはあくまでインターネットの掲示板などによる口コミだけで広がっていった点です。ワークマンが何らかのプロモーションをかけることは一度もありませんでした。それだけ商品自体に大きな魅力があった裏付けと言えるエピソードだと言えるでしょう。

 

④作業にもカジュアルにも使える防寒パンツ


イージスのあくまでも「作業する方に納得のいく品質の商品を低価格で」という姿勢が生み出した成功は他の商品にも派生していきました。


そのひとつが「STRETCHマイクロウォームパンツ」です。裏地がマイクロフリース生地になっており、インディゴブルー・インディゴブラック・サンドベージュ・ダークグリーンの4色展開のこの商品は一見すると、チノパンのようで従来の“完全な作業服”、という見た目とは異なる商品になっています。


他社の商品で言うと、しまむらの「裏地あったかパンツ」に近い商品です。

比較すると、しまむらは3,900円、ワークマンは2,900円での販売、またワークマン側には作業員のことも考慮されたストレッチ性が備わっていて、この商品も作業員はもちろんのこと、一般の客層にも人気が出て、同じようにすぐに各店舗で完売となったのです。

 

⑤ワークマンの政策、PB商品と作業服屋のイメージ脱却


作業員ではない客層にも対応できる商品を販売するにあたって、追い風になっているのが、ワークマンのプライベートブランド商品(以下PB商品)を開発する体制です。


従来は作業服メーカーから作業服を買い付けし、販売するというスタイルでしたが、PB商品の開発によって「作業服業界にあまりなかった商品」を販売することが可能になりました。紹介した「STRETCHマイクロウォームパンツ」もそんな商品のひとつで、作業にも一般でも使える防寒パンツは今まで市場にはない商品でした。


PB商品の開発の利点はやはり原点である「低価格で高品質」を求める点でも有利に働いているでしょう。PB商品にすることによる、仕入原価の低減は、販売金額の低下にも大きく貢献していることは間違いありません。


また、今までの「作業服屋」のイメージから脱却するために、CMを吉幾三さんから、普通の青年が商品を着て紹介するスタイルに変更し、さらには華やかなネット通販サイトもオープンし、より一層客層を広げるための政策を続けています。

 

⑥作業服業界のユニクロ、ワークマン


インターネット上ではその安さと品質から「作業服業界のユニクロ」と呼ばれるようになっています。


最初からファストファッションを目指していたわけではなく、既存の客層が満足できる商品を徹底していた結果、ファストファッションの業界にも近い存在となった面白い例だと思います。


紹介した商品だけでなく、他にも多くの商品がPB商品を中心として人気が徐々に高まってきています。


ユニクロがかつて「恥ずかしくて着れない」というポジションから現在の成長まで至ったように、ワークマンもファストファッションの一員として当たり前のように認知される日もそう遠くないのかもしれません。