ノーベル文学賞作家の中でもおすすめの作家と小説を紹介する
どうも管理人です。
決してノーベル文学賞をとっていないからと言って、その作家は世界的に評価されていない!というわけではないのですが、読むべき本を選定する意味でひとつの指標にしてもいいと思います。
今回は個人的におすすめなノーベル文学賞作家をネタバレなしで紹介したいと思います。
▼まずは日本人!川端康成と大江健三郎。
日本人としてはやはり、川端康成、大江健三郎はおさえておくべきでしょう。
よくいう、日本の美を表現しているというよりかは、日本的な虚しさみたいなものを、静かに表現している作家です。
しかし個人的には「眠れる美女」と「たんぽぽ」がおすすめ。
特に「たんぽぽ」はヒロインが『人体欠視症』という愛する人が見えない病気という結構ファンタジックな設定で、未完の小説ながら是非色んな人に読んでもらいたい作品です。
大江健三郎は結構色々おすすめがあって紹介に困るのですが「個人的な体験」あたりが読みやすいしいいのではないでしょうか?
ネット上の評判は悪い声が多いような気がしますが、作品については対して読んでいない人が批判しているだけで、日本人作家の中では本当に別格の存在です。
機会があればほとんど全作品読んでほしい日本を代表する小説家です。
▼多分アメリカ最大の作家、フォークナー。
次はおそらくアメリカの長い歴史の中でもおそらく最大の作家フォークナー。
ヨクナパトーファ州という架空の土地を舞台にしたフォークナーの作品群は後世に様々な影響を今もなお与え続けています。
文体的な挑戦も数多く行っているのでやや読みづらい作品が多いのですが、「八月の光」なんかは読みやすくて初めて読むにはおすすめです。
世界文学100冊に選ばれている「響きと怒り」「アブサロム、アブサロム!」はいきなり読むには少し敷居が高いので先に挙げた「八月の光」や「サンクチュアリ」から読むべきです。
日本では中上健次が多大なる影響を受けたことで有名。
フォークナーを読んだら是非中上健次も読んでみてください。
▼比較的読みやすいヘルマンヘッセ。
ドイツのノーベル文学賞作家、ヘルマンヘッセ。「車輪の下」という小説で有名ですが、あの小説よりも他の小説の方がヘッセは面白いです。
ヘッセの読み方としておすすめなのは前期の代表作から後期の代表作を順を追って読むこと。
「郷愁」→「車輪の下」→「デミアン」→「荒野のおおかみ」→「シッダールタ」→「知と愛」→「ガラス玉演戯」
この順番で読むことが理想的。
というのもヘッセは作品を重ねるごとにその時の問題を解決し、ヘッセ自身人間として成長していっているからです。
ヘッセの思想の成長過程を踏むという意味で順番に読むのが理想なんですが、もし一冊だけを選ぶのだとすれば、文庫でも入手しやすい「知と愛」あたりでしょうか?
個人的には「郷愁」のような初期作品も好きなのですが文学的な価値としては「知と愛」や、「ガラス玉演戯」がおすすめとなります。
▼この人は外せない、ガルシアマルケス。
そして外せない作家としてコロンビアのガブリエルガルシアマルケス。
もうこの人の「百年の孤独」は必読の書です。
他にも「族長の秋」とか「コレラの時代の愛」が有名ですが、「百年の孤独」は文学として別格の作品。
多くの作家がこの「百年の孤独」に影響を受け、自分の作品に活かしてきました。
そんな歴史に残る作家、ガルシアマルケスですが、実は先に挙げたフォークナーから大きな影響を受けている作家です。
フォークナーがいなければ「百年の孤独」は書かれていなかったのでは?と思われるくらいなので、フォークナーがどれほど偉大な作家なのかわかると思います。
こうやって色んな人が色々な先人の作品に影響を受けているのが文学の世界。
好きな作家がどの作家から影響を受けているか追いかけていくのも面白い読み方ですね。
▼まとめ
さて簡単に5人挙げてみましたが、ノーベル文学賞を受賞していない作家でも優秀な作家はたくさんいます。
トルストイ、プルースト、カフカ、ジョイスなどの超有名作家はノーベル文学賞を受賞していません。
しかし、ノーベル文学賞がひとつの指標であるのは事実。
人生は短く、無数にある本の中で読むことのできる数はわずかです。
何を読むかに困ったらとりあえずノーベル文学賞作家の本を読むことをすすめます。
どの作家を読んでも、時間の無駄にはなりませんよ!
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