小説を書くこと 創作について②
前回に引き続き創作について書きたいと思います。
①僕の頭の中の悪霊
一番最初に書いた通り、僕にはずっと書きたいと思っている小説があります。
まさにこれを書いたら死んでもいい、と思える小説です。
現段階では構想だけで止まってますが、必ず生きているうちに完成させます。
ただし、ひとつだけ怖いことが。
僕はもう朝から晩まで、その小説のことがつねに頭の片隅にあります。
だから完成させたら、僕はからっぽになってしまうんではないか?
そう思うくらい常に考えているのです。
②エレクトラ
かつて中上健次は編集者に「エレクトラ」という小説を見せたそうです。
まだ中上健次がデビューする前の話です。
内容は「枯木灘」の原案となるような小説で、編集者はその時から凄みを感じたそうですが中上にこんなようなことを言ったそうです。
「まだあなたはこの小説を書いちゃいけない。この材料をうまく扱いきれていない。だからこの材料から離れた小説をしばらく書くべきだ」
この編集者の言うことを素直に聞いた中上は「十九歳の地図」や「蛇淫」といった小説を書き、満を持して発表した「岬」で芥川賞を、「枯木灘」で文学史に残る作家になっていきました。
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「岬」を読んだ時、僕はこういう文学もあるんだ、と感動しました。
人生の教訓とかはなにひとつなく、人物がごちゃごちゃしてて読みづらく、ぶつぎりの文体がさらにそれに拍車をかけている。
ただこの小説は「なにかすごい」んです。
なんだかすごい小説を読んだな、という感想を抱きます。
このなんかすごい、が重要で中上健次の思いが人のこころを動かすのでしょう。
僕も現段階では自分の描きたい世界を表現できる実力はありません。
しばらく別の小説を書いて、いつかに備えるつもりです。
③小説を書かない人は一体なにを考えて生きているんだろう。
僕は今それだけを考えて生きています。
仕事中はさすがに少なくなりますが、頭の片隅には当然あります。
小説を書かない人はなにを考えていきているのでしょうか?
出世でしょうか?それともただただ毎日を過ごしているのでしょうか?
ただただ生きている人はきっと生きているのが楽でしょうね。
なにも自分を追い込むものが存在しないのですから。
でも正直そういう風になった方が幸せなのかもしれないとも思います。
まさに頭の中の悪霊です。
④変な話はやめだ!
閑話休題。
とにかく楽しく小説を書いて、ブログを書いていけたらいいなと思っています。
きっとそれが良い小説を書くのに繋がっていくと思います。
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