【書評】「眼球譚」「ノーゲームノーライフ」「ぼくは勉強ができない」を読んでの感想
また今日読んだ本について書きたいと思います。
ある程度たまったら軽い書評サイトにできるんだけど。。。
▼バタイユ「眼球譚」
これはものすごい小説。読んだ人はみんな口を揃えて言うでしょうね、「ものすごい小説」だって。
もう本当にあまりにもあまりにもなエロ描写に圧倒される。
しかし最後の方のエロ描写は無神論者だったバタイユの思想が前面に押し出されている……ような気がする。
同じような小説はおそらくほとんど存在しないと思う。唯一無二の小説を読みたいのであればおすすめ。
いずれにしてもラストシーンの目玉のイメージはかなり鮮烈に記憶にのこる。
こう、イメージに残る小説っていうのは説明はできないけど、やっぱりすごいのだと思う。
中上健次の「岬」を読んだときも同じような説明のできない圧倒感を味わった。
駄作はイメージに残らない。だからこれは名作なんでしょう。
▼「ノーゲームノーライフ」
ノーゲーム・ノーライフ(1) ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです (MF文庫J) [ 榎宮祐 ]
- ジャンル: 本・雑誌・コミック > ティーンズ文庫 > ティーンズ文庫 > メディアファクトリー MF文庫J
- ショップ: 楽天ブックス
- 価格: 626円
この作者はすごい。
もう作品が面白いとかどうでもいい。
だってイラストも小説も全部同一作者なんだから。自分一人だけで作品を完結させてる。
いやもうすごい、めちゃくちゃ憧れる。僕が目標としている姿。
ただしこういうイラストを書く人にありがちだけど、男性イラストが女性イラストに比べて上手くない。まぁいいんだけど。
で、内容に触れると、まぁタイトル通り、異世界に行った「空白」という兄妹がゲームで勝負する話……なのかな?
一巻はとりあえずチェスをしていた。とりあえず読みやすい。うん、読みやすい。
文章に・(てん)を付けて強調する表現が多かった。最近なんかこういう表現の本読んだなーと思ったら同じMF文庫の「クロスコネクト」だった。そういや作風も似てる気がする。
同じような作品を出版する意味ってあるのかな?
でも「クロスコネクト」よりは何で人気があるのかはわかる気がする。きっと若い子は好きだろうなと。
いやこれ以上「クロスコネクト」の話をするのは止めよう……この間書いた「クロスコネクト」の感想記事のツイート、作者の人に「いいね!」されちゃったし。
まぁ色々言ったけど何をおいても、ひとりで作品をトータルに作り上げている作者には拍手(*’ω’ノノ゙☆パチパチ
それだけでもこの本には価値がある。
気が向いたら2巻も読むかも。
▼「ぼくは勉強ができない」山田詠美
これは良い小説。
教科書にのせるべき小説じゃないでしょうか、っていっても逆に学生の時はこの小説に魅力は感じないかもしれないけど。
既存の価値観だけに捕らわれて生きるのはやめようというメッセージ性、自分も他人もそういう目線で見てはいけない。
やや、説教臭いところがあるのがたまに傷か。
学校では勉強は教えるのに、良い顔になることは教えないという一文があったけど、それがこの小説を代表する言葉じゃないでしょうか。
読みやすいし、どんな人にもおすすめできる一冊。特に社会人になってから読むのをおすすめします。
最後のシーンで先生が子供たちは河原で何を見つけるのやら、と思うシーンはベタだけど微笑ましい。
どうでもいいけど(いや、個人的にはどうでもよくないけど)、ジャンプに今連載されている「ぼくたちは勉強ができない」はこの小説のタイトルのパロディ。
内容はまったく関係ないけど(いや得意科目じゃなくて苦手でもやりたい勉強をしたい、という内容は遠からず近からずか)、この漫画もおすすめ。
昔記事に書いたけど、絵が可愛い。
「僕たちは勉強ができない」人気投票!うるかが1位だと思ってた…… - 僕の頭の中の悪霊~作家志望の書評メインのブログ~